クラニオ 頭蓋顎顔面 クルーゾン 頭蓋縫合早期癒合 アペール 眼球陥凹 眼球突出 慶應 形成外科
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眼窩形成
  頭蓋骨のなかで目の入っている部分を眼窩(がんか)と言います。ボクサーが殴られて骨折するのが、この部分の底にあたるところで、眼窩底骨折といいます。骨折がひどいと、目を支える組織がなくなってしまうために、目がくぼんでしまいます。これを眼球陥凹といいます。一方で目の入れ物である眼窩が狭いと、入りきらない目は飛び出てしまいます。これを眼球突出と呼びます。これら以外にも眼球突出と眼球陥凹の原因はさまざまありますが、こうした眼窩に伴う目の位置異常を修正するのが眼窩形成です。


眼窩底骨折
  手術の前にまず眼科医に目の出っ張り具合を調べるヘルテル検査というものを行ってもらいます。日本人の正常値は10〜16mmで、9mm以下を眼球陥凹、17mm以上が眼球突出となります。
  計測上、異常であれば手術適応となります。手術は、基本的には顔の皮膚は切らずに下まぶたの裏側を切る結膜切開と呼ばれる方法を用います。この方法であれば、顔に傷は残りません。ここから眼窩底を見て、底がないのであればそれを再建し、また狭いのであれば、押し広げるようにして拡大させます。一般的には眼窩突出の場合は5mmさげるのが限界といわれていますが、私たち独自の方法では、10mm以上さげることも可能です。


外傷に伴う左側の眼球陥凹

左:術前、右:術後
(赤線は右側の眼の先端を基準としており、左側の眼の先端の位置の変化がわかる)




甲状腺機能亢進症に伴う眼球突出
上段:術前、下段:術後
(左の赤線は鼻を基準としており、眼の先端の位置の変化がわかる)

  また計測上、病的なものではなく軽い美容目的でも適応はありますが、健康保険のきかない場合もあります。場合によっては当院以外の適切な専門施設をご紹介いたします。
  なおクルーゾン病など上顎の発育不全による眼球突出の場合には顔面骨延長術が第一選択となります。

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