対象疾患

その他の疾患

線維性骨異形成症

本来、骨は固いものですが、骨の形成異常により線維性組織と呼ばれる骨よりも非常に柔らかい組織が骨にできてしまう疾患です。成長の遅いものは定期的な経過観察でよいと思われますが、成長が早いと外見を変形させるだけでなく、脳を圧迫していくため、手術により病変部を取り除く必要があります。手術は病変のある場所と範囲により変わります。頭部の一部に病変が限局する場合には正常部分を含めて完全に切除した後で、骨がなくなってしまった頭蓋骨部分の再建が望まれます。再建にはチタンやハイドロキシアパタイトといった骨 を用います。
一方、病変の範囲が広かったり、完全切除が困難な場所では、削骨術を行います。

線維性骨異形成症

線維性骨異形成症
 (左:術前、右:術後)

神経線維腫症I型(レックリングハウゼン病)

皮膚のシミ(カフェオレ斑)と神経線維腫という皮膚の腫瘍を主症状とする疾患です。こうした皮膚病変に対して治療を行う施設は本邦でも多く存在しますが、ときどき頭蓋骨にも病変が及び眼窩後壁が欠損し、眼球拍動・突出がおきたり、外見に影響をきたすことがあります。
当センターでは神経線維腫症I型の頭蓋顔面病変にも治療を行っております。
再建には、自分の骨(自家骨)や、チタンやハイドロキシアパタイトといった骨を用います。

神経線維腫症I型(レックリングハウゼン病)

レックリングハウゼン症候群
 (左:術前、右:術後)